急性灰白髄炎(ポリオ)について ~福山市の説明書より~
どんな病気でしょうか
ポリオは「小児マヒ」と呼ばれ,わが国でも1960年代前半までは流行を繰り返していましたが,予防接種の効果で現在では国内での自然感染は報告されていません。
ポリオウイルスは,ヒトからヒトへ感染します。感染した人の便中に排泄されたウイルスが口から入りのどまたは腸で感染増殖します。しかし,ほとんどはまったく無症状の不顕性感染(注:1)となります。症状が出る場合,100人中5~10人は,かぜ様の症状を呈し,このうち1~2人に吐き気・嘔吐等があらわれます。また,感染した
人の中で,約1000人に1人の確率で麻痺を起こすことがあります。呼吸困難により死亡することもあります。
現在でもアフリカ,アジアの一部などではポリオの流行が見られることから,これらの地域で日本人がポリオに感染したり、日本にポリオウイルスが入ってくる可能性があります。予防にはワクチンを接種して免疫をつけておきましょう。
(注:1)病気としての症状が出ず,知らない間に免疫だけができるような感染
不活化ポリオワクチンの接種について
追加接種は,初回接種終了後6か月以上の間隔をおいて1回(※)
※追加接種(4回日)の接種については臨床試験実施中のため,現時点では定期接種の対象外になります。4回接種後の有効性等が確認されれば,定期接種として実施する予定です。
《生ポリオワクチンを接種されている方へ》
1回接種している方は初回接種として2回,追加接種として1回,合計3回接種をしてください。 2回接種している方はポリオの予防接種は完了しているため,追加で接種する必要はありません。
不活化ポリオワクチンの副反応
予防接種による健康被害救済制度について
健康被害の程度等に応じて,医療費,医療手当、障害児養育年金,障害年金,死亡一時金,葬祭料 の区分があり,法律で定められた金額が支給されます。死亡一時金,葬祭料以外については,治療が終了する又は障がいが治癒する期間まで支給されます。
ただし,その健康被害が予防接種によって引き起こされたものか,別の要因(予防接種をする前あるいは後に紛れ込んだ感染症あるいは別の原因等)によるものなのかの因果関係を,予防接種・感染症医療・法律等,各分野の専門家からなる国の審査会にて審議し,予防接種によるものと認定された場合に補償を受けることができます。
対象年齢を過ぎて接種を希望する場合は,予防接種法に基づかない接種(任意接種)として取り扱われます。その接種で健康被害を受けた場合は,独立行政法人医薬品医療機器総合機構法に基づく救済を受けることになりますが,予防接種法に比べて救済の額が概ね二分の一(医療費・医療手当・葬祭料については同程度)となっています。
※給付申請の必要が生じた場合には,診察した医師,又は保健所保健予防課へご相談ください。
次に該当する人は接種できませんので確認してください
② 急性疾患にかかっている人
③ 予防接種をうけてアナフイラキシーを起こしたことがある人
④ 予防接種の間隔が次の期間経過していない人
麻しん・風しん・BCG、おたふくかぜ・水ぼうそう 接種した日から、27日以上間隔があいていない人
三種混合、日本脳炎、インフルエンザ、ヒブ、小児用肺炎球菌 接種した日から、6日以上間隔があいていない人
⑥ 医師が不適当な状態とみとめた人
⑦ 感染症にかかった場合,次の期間をあけましょう。′
麻しん・風しん・おたふくかぜ・水ぼうそう:治ってから4週間以上
突発性発疹・手足口病・伝染性紅粧・かぜ他:治ってから2週間以上
接種にあたって
② 予診栗は接種してもらう医師への大切な情報です。責任をもって記入してください。
③ 接種当日は,激しい連動は控えてください。当日の入浴はかまいませんが,注射した部位をこすらないようにしましょう。
④ 接種後6日間は,他の予防接種を受けられません。作成中です
接種後の注意
予防接種を受けたあと30分間は、医療機関でお子さんの様子を観察するか,医師とすぐに連絡をとれるようにしておきましょう。急な副反応が,この間に起こることがあります。
接種後、接種部位の異常な反応や体調の変化があった場合は、速やかに医師の診察を受けましょう。