消化管の炎症で嘔吐と下痢を引き起こし、ときには発熱や腹痛などを伴います。 原因は非常にさまざまなウイルスや細菌が胃腸炎の原因となります。ロタウイルスやノロウイルスがよく流行しますが、大腸菌、サルモネラなどや寄生虫も原因となります。
　子供は手や指を口の中や近くに持っていってからおもちゃにさわったり、こども同士に触れたりするので、保育所や学校など子供の多い場所などでは、胃腸炎が特に広まりやすいです。
　また子供の消化能力は弱いので肉や魚ほかの適切に保存されていなかった生の食品を食べることで、細菌性胃腸炎に感染します。火がよく通っていなかった場合も、胃腸炎の原因となります。
　家のペットにさわったり、川や沼などでかめなどを触ることでも胃腸炎になることもあります。まれですが、アレルギーが原因で胃腸炎を起こすこともあります。
　大腸菌やサルモネラ菌が原因の場合は、便に血が混じることがありますので、便に血液が混じった場合は必ず検査が必要です。
　子供が胃腸炎にかかったら経口補液を少量づつこまめに与えます。経口補液を摂取して嘔吐が良くなった場合は、消化が良く軟らかい食べものを与えてください。
　下痢はあるが嘔吐はほとんど起こしていない子供は、普通の食事を取ってかまいませんが、下痢で失われた水分を補充するため水分を多く与えます。
　危険な徴候としては、ぐったりして眠りがちになる、唇の渇き、涙が出ない、６時間以上おしっこがないなどです。このような場合は、ただちに受診してください。
　強い下痢止め薬は、通常は子供には勧められません。ウイルスや細菌、毒素が便と一緒に体外に排出されるのを防いでしまうので、感染症の治りを遅らせてしまいます。