こどもの病気
診断を受けられた方の病気への理解を深めるためにご利用ください。 一般的な内容を記載しておりますので、お子さんの病状とすべて一致するわけではありません。 家庭での自己診断はおやめください。
川崎病
川崎病はわが国では毎年7,000名ほどの発生がみられ,全身の血管に炎症がおこる病気で治療に反応しない子では冠動脈に瘤ができるなどの合併症が問題となります.
原因は不明ですが,今から50年ほど前から発生が確認されており,病原体と環境や体質があいまって発症するようです.したがって家族性があり,きょうだい・親子で発症することもあります.3%程に再発がみられます.
症状としては発熱,発疹,眼球結膜の充血,苺舌,口唇の腫れ,手足の指の浮腫,乳幼児BCG接種部位の腫れなどがみられます.検査所見では炎症所見が強く上昇しています。
治療は,強い炎症反応に対し血液製剤であるγ一グロブリンの大量静注を行います.この治療は全世界で効果が確認されており,日本では中等症以上の85%程の患者に投与されていま.軽症例ではアスピリンのみで解熱し問題のない例もあります.冠動脈の合併症を予方するにはもっとも信頼のできる治療法です.治療開始は診断の確定,重症度,全身状態,検査所見などを評価し決定されます。
無治療の場合や治療開始が非常に遅れた場合,合併の発生率は30%以上にもなります.