こどもの病気
診断を受けられた方の病気への理解を深めるためにご利用ください。 一般的な内容を記載しておりますので、お子さんの病状とすべて一致するわけではありません。 家庭での自己診断はおやめください。
熱傷(やけど)
やけどは通常は火、蒸気、熱湯などの熱が原因で生じます。ほとんどは皮膚に生じますが、重症の場合にはやけどが体表だけでなく脂肪や筋肉、骨にまで達することがあります。
やけどによって組織が傷つくと、損傷した部分の血管から体液が漏れ出し、腫れや痛みが起こります、また感染を起こしやすくなります。
やけどは高齢者や年少の小児に特に多くみられます。
やけどの深さは1度から3度の3段階に分けられます。1度熱傷では皮膚は赤く腫れを生じ、痛みを伴います。水疱は生じません。2度熱傷では皮膚は赤く水疱が生じて透明な体液がにじみ出します。3度熱傷では神経が破壊されているため、痛みはほとんど感じません。皮膚は硬い革のようになり、白色か黒色になります。
2度熱傷や3度熱傷では、患部が腫れて治癒に時間がかかり、瘢痕が残ることがあります。関節や顔に瘢痕ができると、関節や顔の表情の動きが制限されることがあります。
深いやけどでは、重い合併症を引き起こします。年少の小児や高齢者は、その他の年齢の患者に比べて合併症が重くなる傾向があります。
やけどが広範囲にわたっていると脱水を起こし、ショック状態になります。
乳幼児の場合重いやけど、特に顔、手足の指、生殖器のやけどの場合は、すぐに熱傷治療の専門施設で治療を受けましょう。
軽度のやけどの場合は、できればすぐに冷たい水に浸します。多くの場合、治療は抗生物質の軟膏を塗ります。やけどが不潔になったりそれ以上傷つくことがないように保護します。