１．クループとは
　 のどの奥には声を出すための声帯という器官があり，そのまわりを喉頭（図）といいます．クループではかぜのウイルスが喉頭に感染して腫れるため，声がかすれたり，犬が吠えるような咳をします．また，腫れによって気道が狭くなるので，息を吸うときにゴーと音がしたり息を吸いにくくなったりします．
2．クループの治療
　病院では喉頭の腫れをとる薬を霧にして吸入します．これによって呼吸は楽になりますが，効果は一時的なことが多いので改善後も注意して経過をみることが大切です．家庭ではお湯を沸かしたり，加湿器を使ったりしてお部屋を加湿してください．水分を摂ることは大事ですが，一度にたくさん摂ると咳込んだときに吐いてしまうことがありますので，少しずつ分けて与えてください．食事についても同様です．
3．家庭で注意すること（クループ）
　喉頭はもともと狭い部位ですが，感染による腫れによってさらに狭くなっています．呼吸が苦しそうで呼吸の時に胸が強くへこむようなら，急いで医療機関を受診してください．最悪の場合，息を吸えなくなって窒息する可能性もあります．